一般社団法人 日本エステティック評議会

物販を軌道に乗せるには

皆さんの店舗の売上における物販の売上の割合はどれくらいでしょう?

 経済産業省の「エステティック業の概況」の資料によると、エステサロンの物販の利益率の平均は約3割だとされています。売上の3割とは、月商200万円なら60万円分の売上となり、仮に利益率が約40%の商材とすれば、約24万円分の利益に相当します。エステサロンの運営には家賃や人件費など、さまざまな固定費がかかりますが、24万円の現金があれば、スタッフ1名の人件費や家賃の一部に十分あてることができます。

 もちろん、もっと物販の割合が多い店舗も存在します。しっかりと戦略的に物販に力を入れることで、施術による売上と同等の収益となるため、経営を安定化させるためには重要だと言えるでしょう。

物販がなぜ重要なのか

では物販がなぜ重要なのか、他の理由を挙げてみましょう。

客単価が上がる

 施術だけの技術料にプラスになることで客単価は高くなります。物を売るだけなので、人的リソースの関係もなく、効率的に単価をアップすることが出来ます。

サロンを開業した直後でもはじめやすい

 サロンを開業した直後はスタッフに施術スキルやサロンワークなどについて教育しながら運営しなければならない場合も少なくありません。そんな状況下では1日に受容できる客数を増やせず、施術だけでは充分な売り上げを確保できないかもしれません。物販は、例え開業したばかりでもすぐに本格的に始めることができるので、サロンの運営を軌道に乗せられる可能性が高くなります。

お客様の満足度を高められる

 物販=嫌がられるものと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは誤りです。物販はお客様の満足度を向上できる強力なツールです。美容品は種類が多く、ドラッグストアやネットストアで誰でも簡単に購入できる時代です。では、なぜサロンで購入する人がいるかというと、「美容のプロが選んでくれた商品を使いたい」「自分の肌質にあった商品を知りたい」というニーズがあるからです。
お客様のニーズに合わせた商材を販売することで、お客様の満足度を高めることができます。

集客につながる

 サロンでは一般市場には出回っていないサロン専売品を取り扱うことが出来ます。また、サロンによってはオリジナル商品を販売していることもあり、「ここでしか買えない商品」をきっかけに来店につながることも。消耗品であれば追加購入のために、定期的に来店してもらえる可能性も高くなります。

物販の売上を伸ばすポイント

 ここまでは、物販がサロン運営にとっていかに重要なのか、ということを説明しました。
しかし、物販をすれば必ず売り上げが上がるというわけではありません。なぜなら、サロンにお客様が来店する目的は「美しくなること」であり、施術を受けるために来ている方がほとんどだからです。しかも物販は必ずしも購入しなければいけないものではないため、売れるかどうかは、スタッフの力量や販売方法次第です。そこで、物販の売り上げを伸ばすコツをご紹介します。

お客様に商品を認知してもらう

 いかにこだわって質の高い商材を入手しても、お客様に認知してもらえなければ購入してもらえず、売り上げにはつながりません。まずは、お客様の方から商品に興味を持ってもらうために、商品のポップを目につきやすいところに設置するようにしましょう。お客様が待ち時間などにふと目にすることで、商品に対する興味関心を引き出しやすくなります。その上で、カウンセリングなどの対面時に商品の認知度をさらに向上させることで、物販に対する訴求力が高まり、購入意欲につながります。

スタッフにインセンティブを設ける

 担当者のクロージング力が向上すれば、物販の売上は大きく改善する可能性が高いです。スタッフのやる気を高めるために有効なのが売り上げに対するインセンティブを設けることです。スタッフが積極的に物販に取り組むことで、商品の魅力がよりお客様に伝わるようになり、購入者の増加が期待できます。一人一人のスタッフの意欲が他のスタッフへの刺激になり、サロン全体の士気も上がってくるでしょう。

訴求力のある商材を取り扱う

お客様の肌質や好みに合わせられ、かつ話題性のある商材を取り扱うことも重要です。
スタッフが自信をもってオススメできる商材を選びましょう。特に、『最新』『流行』『トレンド』といったジャンルは美容サロンの物販では訴求力が高い傾向があります。美容業では流行のサイクルが非常に短いため、常に情報をアップデートし続けることが理想です。SNSなどを活用して、売れる商品をいち早く掴めるようにアンテナを張り、情報収集を怠らないようにしましょう。JACでは、定期的にプロの講師から最新の情報を学べる「美容トレンドセミナー」を開催しています。そういったセミナーなどに参加して根拠ある美容情報に継続的に先行投資するというのも、情報収集の観点で言えば非常に効率的だといえます。

販売スタッフのカウンセリング力を向上させる

物販の売り上げに直結してくるのは、販売スタッフのカウンセリング力です。お客様の会話の内容だけでなく、表情や服装、話し方などからも、お客様の情報を集め、好みやお悩みを見極めることが重要です。また、常にお客様の立場になって考えることや、お客様の気持ちに共感することもカウンセリング力には不可欠です。そのお客様に寄り添った商品を適格に選び、提案できるよう、日ごろからロールプレイング等でスタッフのカウンセリング力の向上を目指しましょう。

明確なメリット/ベネフィット(利益)を伝える

商品をお勧めする時には、お客様が得られるメリットとベネフィットをはっきり伝えることが大切です。ここでいうメリットとは、美容成分や人気の理由などです。そのため販売スタッフには商品に関する深い知識力が求められます。取り扱う商材でスタッフが知っておくべきポイントは以下の三点です。
商品が効果を発揮する仕組み
どのようなお客様に勧めたい商品か
使用時の注意点
この3点をスタッフが共有できるよう講習会などで商材に関する情報のインプットを日頃から行ったり、スタッフにも商材を普段から使わせることで、販促時のアウトプットが自然とできるようになります。 しかしメリットだけを伝えても購入行動につながるわけではありません。大切なのはベネフィットも合わせて伝えてあげることです。商品を使用することで得られる変化や効果を具体的に伝えることで、お客様は将来の自分をイメージすることができ、『この商品は自分に必要なものだ』と感じてくれるのです。

クロージングは適切なタイミングで行う

どんなに良い商品でも、ご提案するタイミングを誤ると『強引』な印象を持たれてしまいます。
以下のようなタイミングを意識したクロージングを心掛けましょう。

   Ex1) カウンセリングやお会計のタイミングで自然に言及する

   Ex2) お客様のお悩みの解決法をお伝えするタイミングで言及する

   Ex3) テスターを設けて使用感を体感してもらう

自然な会話からのクロージングは一朝一夕ではなかなかできません。スタッフ同士のロールプレイングを積極的に実施してスタッフのスキルアップに取り組むことをお勧めします。

SNSのショッピング機能を利用する

今ではサロンマーケティングでも必須のツールとなってきているSNS。特にInstagramは写真とテキストの両方でアピールすることができ、20~30代の女性約6割が利用していることから、非常に物販と相性が良いと言えるSNSです。最近では、Instagram上で買い物ができるショッピング機能などが追加されるなど、機能面からみてもネット販売を始めやすく続けやすくなってきました。無料で活用できるため、こういったSNSを上手に活用すると、広告費などにお金をかけずに物販の販売方法を広げることができます。

キャッシュレス決済を導入する

 サロンの商品は比較的高価なものが多いため、現金が足りない状態では購入してもらうことはできません。購入したいのに買えないという状況は、機会損失になりますのでキャッシュレス決済を導入していないサロンはこの機会に取り入れてみてはいかがでしょうか。

アフターフォローを忘れずに行う

 一度商品を買ってからリピートされないお客様が多い場合、商品を販売しただけで終わっている可能性が非常に高いです。購入後は必ずお客様に使用してみた感想や効果について聞くようにしましょう

もし再購入を希望されない場合、その原因が必ずあります。肌質に合わなかったり、あまり効果を得られなかったと感じているかもしれません。丁寧なカウンセリングでその原因を深堀り、新しい改善策を提案したりケアの方法を確認するといった気遣いで、次の商品購入につなげていきましょう。

また、商材に問題点が出た場合は、肌トラブルの症例として他のお客様に事前にお伝えしておくこともできるため、他のお客様に対する肌トラブルを最小限で抑えることもできます。

エステサロンで物販を実施する際の注意点

 物販をするうえで、いくつか注意をしなくてはならないポイントがあります。確認していきましょう。

仕入れてから利益を得るまでに時間差がある

 物販において仕入れた商品は、必ずしもすぐに売れるわけではありません。商品を仕入れるのにかかった費用をいつまでも回収できないという事態も当然起こりえます。商品の売れ行きが悪ければ、赤字の状態が続く可能性もあるという点に留意しておきましょう。仕入れにかかった費用を回収できない恐れがある場合は、売れ残った商品を格安でお試し販売をしてみたり、お客様の誕生日などに商品を試してもらいましょう。良さが伝わればリピートされる可能性もありますのでただ廃棄になってしまうよりは試してみる価値はあります。

こまめに在庫を管理する必要がある

サロンで販売する商品は、店内の限られた空きスペースに収納することが一般的です。化粧品やサプリメントなど、製造日から一定の期間が経過すると販売できなくなってしまう商品もあります。そのため、物販では在庫を適切に管理することが欠かせません。

 在庫管理がいい加減だと、売れ行きの良い商品が不足して本来得られるはずの利益が失われたり、人気のない商品が大量に売れ残って仕入れ代を回収できないこともあります。サロン全体の利益に影響が及びかねません。在庫を適切な量に保つためにExcelを使用する、こまめに点検するといった工夫を取り入れることをおすすめします。また、一度に少量で発注できる商材を選ぶと、仕入れる量を細かく調整できます。

最後に

 物販の売り上げを軌道に乗せるためには、カウンセリングが重要です。中でも、「お客様のことを観察し的確に理解する能力」が物販の売り上げに大きく関わってきます。まずは論理的な基礎をよく学び、実践を繰り返すことでレベルの高いカウンセリング力を身につけましょう。それがひいては物販の売り上げにつながります。たゆまぬ努力があるからこそ、物販はサロン運営の一端を担う収益となります。

JACでは、エステティシャンになって間がない方や、肌トラブルに対して自信のある対処法を提案できない方などに向けて、『肌悩みの原因と対策セミナー』をご用意しています。

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