一般社団法人 日本エステティック評議会

夏こそ乾燥シーズン!

?は薄着で肌を見せるチャンスが多い季節です。
ファッション?を楽しんだり、?に出かけたり、夏を楽しみにされるお客様が多く来店されるので、美容サロンにとっても、まさにかき入れ時のシーズンに入ります?
ですが、肌にとって、夏はトラブルを引き起こす落とし穴?がいっぱいです。肌にかかる負担は、冬よりも過酷だということは、あまり認知されていません。じめじめして湿度の高い日本の夏、肌の乾燥はなかなか気が付きにくくなっています。


しかし肌の乾燥に気が付かず、放っておくと“シミ”、“しわ”、“たるみ”等老化??の引き金になってしまいます。こういった肌トラブルを避ける為に、夏こそしっかりとしたケアが必要です。 どうして夏は乾燥してしまうのか、しっかりとお客様にお伝えできるよう、もう一度原因を見直してみましょう。

なんで夏は肌が乾燥するの?

じっとりと汗をかいているから、肌は十分潤っている。と思っている方、多いのではないでしょうか。
本当は冬よりも乾燥しているのです。ではなぜ乾燥するのでしょうか。
理由は5つあります。

1発汗による乾燥?

火照った体を冷ますために、汗をかきます。汗は、皮膚表面を弱酸性に保ち、細菌の繁殖を抑制したり、体内の老廃物を排泄しています。しかし汗をかいたまま放っておくと、皮膚の表面はアルカリ性に傾き、細菌が繁殖しやすくなります。また、皮膚の表面がふやけた状態になることで、摩擦などで傷ついた皮膚内部に化学物質や細菌などが侵入し、皮膚トラブルが生じやすくなります?さらに、汗が蒸発する際に、角質細胞にある天然保湿成分が一緒に奪われるため、皮膚が乾燥します。

2紫外線による乾燥?

紫外線は、肌にとっていくつもの弊害をもたらします。日中多くの紫外線を浴びたり、急激に日焼けをすると、肌のサイクルが乱れ正常な角層が形成されず、角質層のバリア機能の低下を引き起し、結果、角質をため込んだ状態になってしまいます。角質が肥厚すると、スキンケアの浸透率が悪くなり、乾燥が進みます。
さらに、紫外線を浴びると、皮膚の中で活性酸素という肌にダメージを与える物質が生成されます。活性酸素は正常な細胞を破壊するので、ターンオーバーにも悪影響を及ぼし、肌サイクルをさらに乱す原因となります。すると、角質層が剥がれず溜まった状態が続き、肌の潤いを守る角質層バリアがうまく働かなくなってしまいます。
ターンオーバーがきちんとできていないと、肌の潤いに重要な天然保湿因子(NMF)も作られない為、肌は固く乾燥した状態になります。

3冷えによる乾燥?


外でかいた汗も、涼しいクーラーの効いた部屋に入ると、一気に蒸発します。室外で汗をかいて、室内で乾燥することを繰り返し、さらに冷たい飲み物?食べ物?が加わると、体を芯から冷やすことになり、血行不良になります。すると、栄養分や酸素などが十分に供給されず、肌細胞がうまく活性化しない為、肌の新陳代謝が適切に行なわれなくなります。肌の潤い成分は、新陳代謝の過程で作られる為、新陳代謝の乱れが肌乾燥につながります。
また、汗をかくの“かく”は“引っ掻く”という言葉からきているという説もあります。
汗をかくと急激な発汗によって汗管がつまり、周囲に漏れ出た汗の刺激成分で炎症が起き、痒みの原因にもなります。

4栄養不足による乾燥?

夏はそうめんやアイス?かき氷?など冷たいものばかり食べてしまい、きちんと栄養を考えた食事ではなく、偏った食事になりがちです。冷たいものばかり摂取することで、胃腸の働きを弱め、食事量も減り、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルといった肌に必要な栄養素が十分に取れない為、肌の乾燥につながります。さらに、体全体が栄養不足の状態なので、夏バテ?を起こしやすい体になってしまいます。

5スキンケア不足による乾燥?

化粧水や美容液での“水分?”のお手入れはしていても、夏はべたつくからと乳液やクリームなど“油分”のお手入れをしない、という方も少なくありません。油分はいわば、肌内部の水分を閉じ込める蓋の役割を持っています。どんなにたっぷり化粧水や美容液を入れ込んでも、蓋をしないと意味がありません。肌の表面だけではなく、内面からしっかり保湿をして油分の蓋をしないと、潤いが逃げてしまい、カラカラの砂漠?のような夏枯れ肌の状態になってしまいます。 ではそんな砂漠肌にならないためにはどうしたらいいのでしょうか。

乾燥しないために

1湯船につかる?

夏は、シャワーだけで済ませてしまう人が多いかと思います。しかし、クーラーの効いた部屋にいたことで体は冷えています。湯船につかることで身体を温めて、血液の流れを良くします。また、お湯で体が温まることで毛穴が開き、汚れが奥から浮き出てきて、老廃物が排出されやすくなり、デトックス効果も期待できます。また、肌が清潔だと、皮膚呼吸がしやすくなるので、新陳代謝も活発になります。ターンオーバーが促進され、肌細胞が健康な状態に保てます。さらに、毛穴と一緒に汗腺や皮脂腺も開くため、汗や皮脂が分泌されやすくなり、肌が潤います。角質も水分を含んで柔らかくなり、肌に弾力が生まれます。

2油分の蓋をする

化粧水や美容液を塗った後は、乳液やクリームで蓋をして、潤いを逃がさないようにすることが大切です。
乳液やクリームは、べたついて抵抗があるという方には、みずみずしいジェルクリームなどを塗ることをお勧めします。油分の蓋をしないと、肌表面は潤って見えても、肌の内側が乾燥して水分と油分のバランスが崩れた状態、いわゆるインナードライになってしまいます。インナードライが進行すると、シミやしわ、くすみにつながります。

3日焼け止め

夏以外でも必要になる日焼け止めですが、夏は特に紫外線が強いので、外出時には顔だけでなく、身体にも必ず塗ることが必要です。汗や摩擦で取れてしまうので、2.3時間おきにこまめに塗りなおすのがベストですが、難しい場合はせめてお昼休みなどに塗りなおすといいかもしれません。しっかりとした紫外線対策をしていないと、どんなに丁寧にお手入れをしていても、水の泡になってしまいます。

夏が来る前に

夏はもう目の前です。
一度でもうっかり日焼けをしてしまったりすると、元のお肌に戻るまでに時間がかかります。
美容サロンにとっても、肌へのダメージが大きい場合、施術をお断りしなくてはいけない、といったケースも考えられます。事前のカウンセリングや、施術後のアフターフォローで、夏でも健康で美しいお肌でいられるよう、お客様をしっかりサポートしていきたいですね。

JACでは、安心で安全な経営サポートの一環として、資格検定制度を設けております。
細胞の基本構造から、皮膚の知識まで幅広く学べます。
スタッフやご自身のステップアップのために、ぜひ、ご利用ください。

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